Establishment エスタブリッシュメント 2018 12 2
「新世界秩序とは何だったのか」
国際ニュースでは、
アメリカの第41代大統領のジョージ・H・W・ブッシュ氏が、
自宅のあるテキサス州ヒューストンで亡くなったと、
大きく報道されています。
私は、アメリカ政治は、
レーガン政権から勉強を始めたので、
ブッシュ氏は、「レーガン構想を完成させた人」と見ています。
ウィキペディアによると、
1980年に、ブッシュは、共和党の大統領指名を争う予備選に出馬する。
そこで、ブッシュは、学界では批判の多いサプライサイド経済学に基づく、
レーガンの経済政策を「ブードゥー(呪術)経済学」と批判したものの、
結局は、指名を得ることに失敗してしまう。
共和党大会直前に、ロナルド・レーガンに副大統領候補として指名され、
1981年に副大統領に就任する。
ブッシュは、レーガンと予備選挙の時こそ対立したものの、
副大統領としては、レーガンに忠実に仕えた。
(引用、以上)
レーガン氏に比べると、
ブッシュ氏は、エリートという印象が強いでしょう。
もしかすると、ブッシュ氏は、
「Establishment」の代表格と言える存在だったかもしれません。
私は、ブッシュ氏が、唐突に発表した、
「新世界秩序」が強く印象に残っています。
21世紀の初頭において、
金融工学を駆使した「投資銀行」が、
世界を制すると思われましたが、
「リーマン・ショック」という金融危機によって、
「投資銀行」という巨大恐竜は、姿を消しました。
今は、「GAFA」と呼ばれる巨大IT企業が、
世界を制するようになっています。
その規模は、中小の国を超えて、
先進国の規模すら上回るようになっています。
世界は、「政府」よりも大きい企業の出現に驚いています。
もっと驚くことは、
中国の「ファーウェイ」という企業が、
アメリカのIT企業の「覇権」に挑戦していることです。
世界の歴史は、「挑戦」と「応戦」の歴史です。
ブッシュ氏が描いた「新世界秩序」とは、どのようなものだったのか、
今となっては知る由もありません。
AIの覇者 2018 11 25
能ある鷹は爪を隠す。
しかし、ある時から爪を現す。
書名 日経エレクトロニクス 12月号
出版社 日経BP社
「もう爪は隠さない AIの『総取り』を狙う『Huawei』」
早速、この雑誌から引用を始めましょう。
中国の老舗の通信機器メーカーである「Huawei」は、
アメリカの「Cisco Systems」のIPルーターに機能が似た製品で、
世界市場で急速にシェアを拡大した。
それが理由で、2000年代前半には、
Ciscoとの激しい特許紛争に発展した。
ところが、そこから10年あまりの間は、
一転して「2番手戦略」と呼ばれる、
競合他社に脅威を感じさせない戦略を取っていた。
ただし、最近のHuaweiは、2番手戦略をやめたようだ。
Huaweiの2017年の売り上げ規模は、約10兆円相当と非常に大きい。
これは、Googleとほぼ並ぶ。
Huaweiは、2018年第2四半期には、
スマートフォンの販売台数で、
Appleを抜き、Samsung Electronicsに続く世界第2位となった。
今度は、AIの分野で市場を総取りする戦略を明らかにした。
AIプロセッサーとそのソフトウェア・スタックにおいて、
IoTセンサー向け、
スマートフォン向け、
パソコンやエッジ・コンピューター向け、
高性能サーバー向けのフルラインアップを揃え、
英国Arm、米国NVIDIA、米国Google、米国Qualcommなどに、
真っ向から対決する姿勢を見せ始めた。
(引用、以上)